管理局は今、最大の転換期を迎えていた。
 それはそうだろう。なにせ魔法が通用しない生物、しかも人を襲い喰らうものが出現したのだ。
 その為、各世界の地上支部(本部はミッドのみ。他は支部)の支部長が地上本部に集まり連日会議が行われ、
最高評議会の承認を経て、質量兵器の一部使用許可が決定された。
 さすがにミサイルなどの大量破壊兵器等は許可されてはいないが、マシンガンやバズーカなどの使用は認められた。
 それに真っ向から反対した本局ではあるが、異形の怪物の驚異を知らない本局の意見は聞く必要がないと判断され、無視し続けられた。
 それもそうだろう。異形の怪物はミッドを中心としたそのほど近い世界に出現し、時折、だが確実に被害者を生み出していた。
 人は疎か家畜まで襲われており、その被害は留まるところを知らない。
 挙句、駆逐に出た局員すらも悉く貪り食われたとなればもはや魔法など頼りにならないと考えるのは当然の事であった。
 そして、報告でしかその存在を知らない本局はその驚異を真の意味では知らず、魔力でも駆逐可能だと言い続けている。
 そんな本局を、その驚異にさらされている地上の人間は良い顔をするはずもなく、地上部隊に早急に配備される質量兵器、そして
漆黒の死神が鍛え上げた退魔師部隊にその期待を寄せていた。




 平穏を望みし破壊の鬼 アナザーIF2nd




 は半年の療養期間を経て何とか復活。
 その後も精力的に働き、退魔師部隊の結成や特殊装備部隊ガーディアントルーパーへの質量兵器の配備などに尽力した。
 ガーディアントルーパーというのは特殊装備Gスーツ及びBスーツを装備した部隊の俗称である。
 なお、名前は一般公募によって行われている。
 退魔師部隊の結成にはもちろん神咲家も関わっている。
 ミッドで生まれた退魔師達はそれぞれの流派の技を習得しているのと、が地球の各地から集めた魔術等を習得している。
 そして、彼らが自分たちの住む世界を守る使命に燃えているその中、異形の出現により予想より早く改革が完了した。
 ミッドの法の厳罰化、質量兵器の導入、特殊兵装の開発と魔導の一般化、そしてなにより、オカルト分野の認知。
 もはや時空管理局はかつてのそれとは一線を画す組織となっている。
 だからこそは、現在管理局の仕事の第一線から退き、そのほとんどの業務を部下たちに任せて半隠遁生活を行ないながら
管理局を見守っている状態だった。
 そして、今やの階級は准将。物凄く駆け足で将官までたどり着いた。その功績は今や知らないものはなく、は局内では
恐れられつつも尊敬を集める存在となっていた。


 ミッドチルダ、クラナガンの貸しビルの一室。
 その部屋の表にはレクサス探偵事務所と書かれていた。
 取り扱う依頼の種類が幾つか書かれており、その中には退魔業の取り扱いもあった。
「・・・仕事、こないね・・・」
「そうですね・・・。からは仕事は回っては?」
「きてないよー。相当ヤバイ仕事ならともかく、軽度の霊障なら管理局の退魔部隊が片しちゃうし」
「ヤバい仕事ならお兄様が直接持ってくるはずなのです」
「その方がいいのですけどね。彼の持ってくる仕事は報酬高いですし」
 そんなことを話すうら若き美女たち。
 レクサス探偵事務所所長、オリヴィエ・レクサス。本名オリヴィエ・ゼーゲブレヒト。
 レクサス探偵事務所平所員、一般の仕事担当、ティニー・レクサス。本名フェイト・テスタロッサ。
 レクサス探偵事務所会計、エイミィ・リミエッタ。
 レクサス探偵事務所下働き、アルフ。
 そして、暇なので遊びにきたミスティ・コラード。
 全員が全員それぞれに魅力的な美女たちである。
 だが、ここ一週間依頼のない彼女たちは暇を持て余していた。
「そういえばさあ・・・」
「どうしましたエイミィ」
「こっくりさんの依頼がついさっき入ってるんだけど・・・」
「却下です。あんなのはずればっかりじゃないですか」
 コックリさんのハズレというのは、取り憑かれたと思い込んだ状態のことである。
 思い込んでいるだけなので狐は憑いておらず、適当なありがたいお経を読んであげれば治るのである。
 思い込みを思いこみで治す一例である。
 なお、オリヴィエはそういう細々したのは嫌いなのでそういう仕事はしない。
「あ、なんか情報込だ」
「なんです、アルフ?」
「十中八九当たりだって」
「行きますよミスティ!」
「ボクは暇つぶしに来ただけ・・・ああもう、付き合えばいいんでしょう!?」
 からの予測情報が入っただけでこの勢い。
 オリヴィエはの目利きを信頼している。
 ミスティを引きずりながら、オリヴィエは意気揚々と除霊に向かうのだった。


 ルーテシアは陸士学校を卒業した。
 というか、管理局員になっていた。その目的は、母メガーヌ・アルピーノの捜索である。
 もレジアスも、最高評議会の議員達ですら反対したのだが、ルーテシアは言い切ったのだ。
「私は管理局の理想や思想に恭順するんじゃない。管理局を利用して、お母さんを探し出すんだ! 探し出したらもちろん辞める!!」
 その啖呵に、もレジアスも、議員達も、大爆笑しながら許可を出した。
 結構、最大限に利用しろ、お前の目的を果たして見せろ。
 たちは嬉しそうに笑いながらルーテシアに許可を出したのだった。
 そして、ルーテシアは一人ではなかった。
「ルー!」
「ルーちゃん!」
「エリオ、キャロ」
 ミッド地上中央本部の食堂、手作りの弁当を広げて食事中だったルーテシアは自分を呼ぶ声に振り向いた。
 そこにいるのは自身の幼なじみ。
 エリオ・モンディアルとキャロ・ル・ルシエ。二人も管理局に入っていた。
 キャロは既に局員扱いだったが、エリオは自分と同じ境遇の誰かがいるのなら助けたいと願い、その為に局を利用することにしたのだ。
 二人は定食をトレイに乗せてルーテシアの居るテーブルまでやってきた。
「ルーちゃん人事は決まったの?」
「一応志望は捜査官だから、ソッチ系にいくとおもう。二人は?」
「僕も捜査官志望だけど、執務官もどうかなって思ってる。ソッチの方が自由に動けそうだし」
「でも、ティーダさんがかなり苦労してたから出来るかどうかはわからないよ? エリオ脳筋だし」
「言わないでよ! 確かに筆記試験とかボロボロだったけどさあっ!」
 試験の度にルーテシアとキャロにお世話になりまくっていたエリオとしては執務官は余りに敷居が高い。
 だが、エリオは目標を高く設定することで自分に発破を掛けているのだ。
「キャロは?」
「わたしは、二人の補佐をやれれば満足なんだけど・・・」
「・・・相変わらず控えめだね。フィリスさんの影響かなあ・・・」
「多分。キャロの今の保護責任者ってフィリスさんだし」
 キャロはレジアスが引き取った後、フィリスがその世話をしていた。
 精神的にもあまり良い状態とは言えなかったため、カウンセラーでもあるフィリスが世話をしていたのだ。
 その為か、どことなく品がよく控えめな少女に育ってしまっていた。
 生まれや元いた集落を追放されたあとのサバイバル生活などを感じさせないような佇まいをみせている。
 ちなみにキャロの使役竜フリードリヒは久遠に喧嘩を売ってボロ負けして以来おとなしくなっている。
 現在もキャロが多めに注文したご飯をもらっている所だ。
「そうしたらあれかなあ。僕が執務官になって、キャロが執務官補。で、ルーが僕の相棒と」
「・・・えー」
「何その嫌そうな顔!?」
「そもそもエリオが執務官になってる未来を想像できないし」
「ごめん、わたしも・・・」「きゅくるー」
「キャロどころかフリードまでー!!」
 そんなこんなで賑々しく話す三人に、本局の制服を着た女性が近づいていた。


 は自分の職場でのんびりと事件の報告書を眺めていた。
 先日採用されたばかりの新人の男性局員が物凄く緊張しながら返事を待っている。
「・・・村人全員が焼死体で発見、か。犯人は?」
「そ、そこまでは・・・。ただ、一人だけ埋葬された死体があったのと、鑑識からの報告ではその埋葬された死体の、姉の死体がないそうです」
「ならばその姉が犯人か。足取りは?」
「全く掴めてません。ですが、その姉妹が住んでいたという家には楽園教団のパンフレットがあったようです。」
「またか・・・」
「またです」
 はここ最近起こっている犯人が見つからない事件を担当していた。
 どこかの研究施設で兄を惨殺した妹がその施設の独房から行方不明になった。
 聖王教会のシスターが一人転落死し、もう一人のシスターが行方知れずになった。
 ある村でカップルの片割れが首を切り取られ、その犯人である女が姿を消した。
「これまで起こった事件の共通点は、それらが全て楽園教団の信者、もしくは関連施設だったことか」
「そして犯人は全て行方不明。教団が匿っているのでしょうか?」
聖王教会のシスターの家には言うまでもなく楽園教団のパンフレットがあった。
「さてな。そこまではわからん。以前から怪しいとは思っていたが・・・ティーダ!」
「はい。楽園教団の調査ですね?」
「ああ。こいつを連れて調査に行ってくれ。別件が解決した直後で悪いが」
「構いませんよ。じゃあ行こうか」
「は、はい! ご教授のほどよろしくお願いします!ランスター執務官!」
 ティーダは新人を連れて出て行く。
 それと入れ替わりに、オーリスが訝しげな顔でのデスクにやってきた。
准将」
「課長でいい。いちいち階級で呼ばんでくれ」
「はい、それがですね・・・このような通知が届いて」
 オーリスが差し出した書類を見て、が眉をひそめる。
 ありえない通知だった。
「これは正式な通達なのか?」
「書類に不備は見えませんが、やはりありえません。課長が知らないということは、課長の意思と階級を無視しているということですから」
 その通知とは、人事異動の通知だった。
 それも、地上部隊に内緒で新設される本局所属の地上部隊の小隊長、そして執務官として招聘するということだった。


「どういう事だこれはっ!!!!!!!」
 レジアス大将の執務室でレジアスが怒号を放つ。
 レジアスも見たからだ。が新設部隊の小隊長になるなど階級的にありえないのだ。
「奴は将官だぞ! それがなぜ佐官の下、尉官の同僚などにならねばならんのだ!!!!」
 現在のの階級は准将。将官の中では一番下とはいえ、左官や尉官からみれば雲上人である。
 自身一応執務官資格は有している。ティーダよりも早くに合格していたりするが。
 激怒するレジアスを止めたのは、小柄で銀髪の医務官だった。
「駄目ですよレジアスさん。あまり怒ると心臓に負担がかかりますよ」
「しかしだなフィリス先生」
「大丈夫です。くんが受けた理由はおそらくこれでしょうし」
 地上本部所属の医務官となってやレジアスなどの主治医をしていたフィリスは、新たに新設される部隊、機動六課のメンバー表を指さす。
 そこに書かれた名前は、非常に見覚えがあった。
「ルーテシアにキャロ、エリオだと!」
「あの子たちを守るために、この屈辱的な異動命令に従ったんでしょうね」
 レジアスはますます怒りに身を震わせる。
 レジアスにとってこの三人は孫と呼んで差し支えないくらいに可愛がっている。
 その彼女らが機動六課のメンバーの名簿に載っているなど、到底許せるものなど無い。
「あの・・・バカどもがあ!!!!!」
「・・・だから怒ると心臓に・・・仕方ないかなあ・・・」
 ますます怒りが滾るレジアスに苦笑しつつ薬をを用意するフィリス。
 だが、彼女も内心本局の行動に怒りを覚えていた。
(また、無視するんですね。くんの意思を・・・)


 夜、ルーテシアとキャロ、エリオは慣れ親しんだレクサス探偵事務所のソファにぐったりと横たわっていた。
 局内ではきっちりと着込んでいた制服も、今の三人は適当に着崩しただらしない格好だった。
「三人とも大丈夫?」
「・・・大丈夫じゃないです」
「パパもこれを経験したんだね・・・」
「どうして管理局に入る羽目になったのか、よくわかりましたぁ・・・」
 三人は、リンディ・ハラオウンに遭遇した。いや、彼女がスカウトに来たのだ。
「で、耐えられなかったのね?」
「むりです・・・あれは無理・・・」
「まさか現実にあんなイベントが来るなんて・・・」
「もういやぁぁぁぁ・・・・・」
 疲れ果てた三人の様子に憐憫の情を見せる探偵事務所の面々だが、ティニーのみ物凄く申し訳なさそうだった。
 端的に言うとあれだ。RPGの選択肢で【はい】を選ばないと選択肢が無限ループするあれだ。
 地上本部の食堂で行われたそれに、周りの局員達も同情していた。
 誰一人助けてくれなかったのは、よりにもよってリンディ・ハラオウンの階級ゆえだった。
 関わり合いになりたくなかったというのももちろんあるが。
「で、参加するんですね。機動六課に」
「頷かないと話し終わらないんですよ・・・」
「もういやあぁぁぁぁぁぁ・・・・・・」
 キャロのダメージは相当大きいらしく、口からエクトプラズムが出るような勢いで憔悴している。
 それはそうとして、この三人は機動六課への入隊が決定した。
 というより、スカウト前から名簿に載っていたのだ。
「初めからを引き込むために三人を巻き込むつもりだったんですね」
「あの無限ループで否応なく引きこむつもりだったみたいだし」
「相変わらずエグイ真似するです」
 探偵事務所の面々は憤る。もちろんティニーも。彼女の場合の時に加担した側だからこそ同じことを何度も繰り返す元母に
余計に怒りを覚えるのだ。
から何か指示はありましたか?」
「ちょっと待って・・・あった。合法非合法問わず奴らの不正を洗えって。徹底的に叩き潰す算段らしいね」
「他には?」
「個人的なスタッフとしてフィリス先生と、ルネを連れてくみたい」
「フィリス先生はわかるけど・・・あの子も?」
「自分の隊の副長として連れて行くみたい。まああの子も次期幹部候補だし、隊長職を経験させるのもいいんじゃないかな」
「だね。ブリュンヒルデの使用に関してはあの子が最も上手いらしいし」
 ルネ、ルネッサ・マグナスはガーディアントルーパーの若手の中で最優秀と言って良い成績を出していた。
 その出自はいささか眉をひそめるものだが、今の彼女にとってかつての義父は唾棄すべきテロリストとしか思っていないし、その後霊能関係に
目覚めて以来世界が痛みに満ちているのを知ったため、義父の考えが間違っているのを知ったのである。
 テロに巻き込まれて死んだ人間の怨嗟の声を聞けば嫌でもそうなるというものである。
 霊能関係に目覚めたとはいえ、適度に見えるか聞こえるかしか出来ないため神咲流は習得していない。ブリュンヒルデを用いた
戦闘がメインだ。もちろん切り札持ちだが。
「なんにせよ・・・キャロをどうしようか」
「キャロー。しっかりー」
「傷は深いです。諦めるですー」
「ミスティ!」
 その後、オリヴィエは今朝が作って贈ってくれたスウィーツの数々を泣く泣く大盤振る舞いして、キャロ達はなんとか復活したのだった。



 機動六課は動き出す。
 入隊を望んでもいないものを無理矢理入隊させて、それを身内でコミニュケーションを良くして作業を効率化させるなどと言いながら。
 八神はやてや高町なのはが夢の部隊と嘯くそれは、達にとってはただの監獄に近く・・・
 新たなる日々。
 彼女らが現実を知る日々が、漸く始まる。







あとがき
 今回は短め。


改めて人物紹介


地上本部所属特別資料整理課課長。階級は准将。
魔導師ランクB+。退魔師ランクSS。
漆黒の死神を他称される管理局きってのエリート。
その仕事の幅は広く、新兵器の開発から現場での陣頭指揮、時々単体で現場を押さえる。
管理局に退魔師部隊を設立させ、ほとんどコールドケースになっていたオカルト関連事件を次々と解決させた立役者。
その功績により若くして准将に昇格する。
外見は黒目黒髪。長身で細身だがわりと筋肉質。


久遠
妖狐であり、にとっては内縁の妻。
局ではの使い魔扱いで階級は持たない。
自分だけではを幸せにできないと考えており、フィリスやオリヴィエを引き込む気満々。
邪魔しているのはの倫理観と久遠への愛情(むしろこっちが強い)であるため嬉しいやら悲しいやら。
タタリが祓われて以来精神的にも成長しているため言葉遣い等は舌っ足らずではない。
幼かったり20歳ほどの女性の見た目になることもあるが、本当は300歳超の大年増である。


ルーテシア・
と久遠の養女。
機動六課所属になった。なおその事は理解しているが納得してはいない。
魔導師ランクA。退魔師ランクA。
と久遠の影響か、霊能力に目覚めている。
から地球式の召喚術を習得している。
適当な場所の空間を歪め無造作に手を突っ込んで召喚獣を呼び出すさまは圧巻の一言。
高位の召喚獣は自分で召喚陣を描いて祝詞を詠唱しなければならないため時間がかかるのが欠点。
性格は明るく素直だが時々意地悪。


オリヴィエ・ゼーゲブレヒト(オリヴィエ・レクサス)
聖王女オリヴィエのクローンに転生した本人。
その強さは反則で、でも本気を出してなんとか倒せるくらい。訓練でよく組み手や模擬戦をしていて、現在564戦362敗でに負け越
している。それ以外の相手には全勝しているが。
現在霊能力に覚醒し、の弟子になっている。
探偵事務所を立ち上げたのはの外部サポートのため。
容姿は少し幼目で、大体14歳くらい。発育のいい義妹にコンプレックスをいだいている。


ティニー・レクサス(フェイト・テスタロッサ)
亡き母と同じ影を見せ始めたリンディ・ハラオウンから逃げ出したあと、自身を再生されたと聞いて偽名を名乗らざるを得なくなった。
長い髪を切りショートボブにし、カラーコンタクトを入れて眼の色を緑に変えている。
成長著しく、スタイルは殆どの女性が羨むものになっている。
自身の周りには色々小さい人とかが居る為、たまに本気の殺気を感じて遣る瀬無くなっている。
の事が未だに好きだが、に取って彼女はどうでも良い存在なのでまともにとり合ってくれない。
新たな恋をしようと頑張っているが、と比べてしまうことが多くなかなか思うとおりに行かないらしい。


フィリス・矢沢
の主治医。
幼い頃から一緒だったに好意を抱いている。
遺伝子の突然変異で発症する高機能性遺伝子障害(HGS)の患者で超能力者。
電気を操る他、念動能力とテレポート、読心能力が使える。
本当は姉リスティの戦闘用クローンだが、その過去を恨み自分を作った者たちへの復讐のために医者をしている。
人を殺すために作られた自分が人を癒し救うのは彼女なりの皮肉である。
性格はお淑やかで品がよく、からすると理想の女性に近い。それに色々と命の恩人でもあるため絶大な信頼を寄せている。
フィリスもそれを知っているからが自分を嫌えないのをよく知っている。



スパーダ・ギャラン
の部下。
ハッキングのスペシャリストでその関連のことに対しては変態的なくらいに高い技術を持つ。
なお性癖も変態的。
奇矯な性格でよく他人の魔法プログラムやデバイスのプログラムにハッキングして情報を改ざんすることがある。
眼鏡をかけた中肉中背の優男。



ティーダ・ランスター
の最初期からの部下。懐刀でもある。
長年の夢であった執務官試験に漸く合格。妹ティアナと共に喜んだが、実はがティーダより先に執務官資格を取っていたことが発覚し
果てしなく凹む。
レジアスの娘オーリスと婚約。結婚は年明けらしい。



オーリス・ゲイズ
の副官で特別資料整理課の課長代理。階級は三佐。
ティーダと婚約したが、最近生理が来なくてちょっと焦っている。
愛するティーダとの間に子供が出来るのは嬉しいが、せめて式を挙げてから産みたいと思っている。



レジアス・ゲイズ
の上官にして父的存在。現在の階級は大将。地上本部の本部長でもある。
子供たちからおじさまと呼ばれて鼻の下を伸ばすことが多々あるが、真面目で実直な男である。
その剛腕ぶりに黒い噂が絶えないが、スポンサーから得た援助金は全て局の人件費に消えていた。
実はその多くをぶんどっていたのが本局なので連中が批判する資格は全くない。



ルネッサ・マグナス
の率いる部隊によってトレディア・グラーゼの率いるテロ集団がカウンターテロによって全滅。
トレディアはその場で殺害、激しい抵抗をしたテロリスト以外は逮捕された。
その後に彼に育てられていた少年兵が保護され、再教育の末にの部隊に配属された。
彼女はその一人であり、たまたま風邪から肺炎にかかって生死の境を五日間ほどさまよって、なんとか快復した後
霊能力に目覚める。
魔法資質なし、その上目覚めた霊力も大したこと無しで戦力にならないと思われたが、バトルスーツの運用に才能を発揮し、
特殊装備部隊ではエース級の実力を見せる。指揮能力も高いため幹部候補生として周りの注目を集めている。




最高評議会
管理局の最高意思決定機関にしてミッドチルダの違法研究の総元締め。ブッチギリの犯罪者である。
それもこれも魔法のみに頼った警察組織なんてものを作ってしまったせいであり、人材不足を解消しようと人造生命技術に手を出した。
データをはっきりと示してもらえれば理性的に判断することは可能だったこともあり、がしっかりとデータを取った各種プランの
有用性が人造生命技術を研究し続けるよりも効率的でかつ人道的だったのでそっちに鞍替した。
に尻拭いを頼んで悠々自適のおじいちゃんライフを満喫中。
ルーテシアは特に可愛がられていて、彼らの遺産(金銭及び人間だった頃の土地や家屋)を譲るように遺言状に書かれているらしい。



聖王教会
聖王が神託を受けて設立されたという経緯があると謳っているが、聖王本人は全く知らない。
実際にベルカが滅んで60年ほど後に設立されたので聖王自身は無関係。
あくまで聖王女オリヴィエを神格化して崇めている組織なので歴代聖王も一切関与してないらしい。
オリヴィエはそんな組織を酷く胡散臭く思っているので関わろうと思っていない。
地上本部も宗教組織と深く関わる気がないので適当に相手して放ったらかしである。


楽園教団エリュシオン
仮面をかぶった正体不明の男が教祖であるとされている新興宗教団体。
巫女はその娘でアルビノの美幼女らしい。
活動内容も信者にしか明かされない良く分からない組織。
地上本部はいろいろ探っているがなかなかボロを出さないため今は様子見しているが、本局にはそこそこ多く信者がいるらしい。




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