管理局との戦いが終わり、自由と平穏を手にしたはずの達は、管理局の残党に襲われ
散り散りになってしまっていた。彼等は大規模なランダム転移を達にかけた。
 何人かは数人で固まっていたので一緒に居るのだろうが、単独行動中だったは一人で
飛ばされた。そして、が行きついた先は、三国志の武将達がみんな女の子の世界だった・・・



 鬼in恋姫†無双  プロローグ


 無理矢理極まりない強制転移によって意識を失っていたは目を覚ました。
 一面の荒野に一人ぽつんと存在している。そしては愚痴る。
「あいつら・・・戻ったら覚悟しとけよ」
 ちなみにその残党のリーダーはクロノ・ハラオウンと言う。
 一通り愚痴っていたその時、いかにも追い剥ぎですといわんばかりの男が三人。を囲んでいた。
「よう兄ちゃんよ。命が惜しかったらその綺麗な服を置いていきな」
 その男の言う綺麗な服に視線を向ける。麒麟のたてがみを編みこんだ法衣。基本の素材はミッドのものだから、
おそらく文化レベルの低いこの世界の人間には上等なものに見えるのだろう。
「断る。貴様らみたいな小物に興味は無い。失せろ」
「あんだとこらあっ!!」
「血で汚すと値が下がるんだけど、仕方ねえよなあ!」
 の即答に激昂した追い剥ぎたちが襲い掛かるが、はためらいなく腰の小太刀を・・・
「おお!!?」
 男の剣をかわす。
 無い。いつも帯刀している筈の美影とざからが無いのだ。
「どうりでこの事態にあいつらが口を出さないはず」
 武器がなくとも戦えるが、離れた場所から視線を感じるのだ。
「・・・しょうがないか」
「はん! 何言ってやがる! この場で死ねや!」
 三人がほぼ同時にに剣を振り下ろすと、の姿が消えた。
「な、なに!? ぎゃあ!」
「あ、アニキごはっ!」
「な、なん・・・ひいっ!」
 リーダー格の男は両腕が捻じ曲がり、小柄な男は喉を蹴り抜かれ、最後の一人はに首を掴まれていた。
「その二匹を引き摺って何処へとなり消えろ」
「は、はひいっ!!!」
 必死で逃げる男達を一瞥し、は傍の岩に隠れて自分を見ていた者達に声をかける。
「でだ、そこに隠れている君たち。何か御用なのかな?」

 ここから物語は始まった。
 破壊の鬼とともに乱世を駆けるのは一体誰なのだろうか・・・

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