拍手用小ネタ集 平穏を望みし破壊の鬼 アナザーIF

 【エロいお姉さんは好きですか?】

「ふふふ・・・よく寝てるわね」
 ドゥーエはの寝室に忍び込んでいた。ちなみに部屋には電子錠があるが無理やり開けたらしい。
「ふっ。まさかヘアピンで電子錠を開けられるとは思っても見なかったわ」
 一体どういう原理で開いたのか。
「さてさて、さすがにまだ頂いちゃうのは早いからまずは添い寝から・・・」
「ナニを頂くのかしら?」
「それはもちろんナニを・・・?」
 当たり前に聞こえてきた第三者の声に固まるドゥーエ。
「貴女って子は・・・」
「う、ウーノ! なぜここに!?」
「仕事を終わらせた後マッサージしてもらってそのまま寝ちゃって今起きたところよ。それよりも」
「あ、あははは・・・じゃっ、そういうことで!」
「こら! 待ちなさいドゥーエ!」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


 翌朝。
「何をやってるんだ?」
「チンクか。見ての通り電子錠にトラップを」
「・・・ドゥーエか」
「とりあえずこれでいいだろう。これで今夜はゆっくり眠れる」

更に翌朝、トラップにかかり黒焦げのまま気絶しているドゥーエとクアットロが発見されたという。





【メタルギアクイントもしくはクイント・スネーク】



その日、妹と二人でウィンドウショッピング中のギンガ・ナカジマは妙な違和感を覚えていた。
「どうしたのギン姉?」
「う〜ん・・・なんか視線が・・・つけられてるような気がするのよ」
「ギン姉って美人だから仕方ないんじゃないの?」
「もうっ。ふざけないの!」
 じゃれあいながら買い物をしている二人をとある秘密の場所から覗く二対の視線があった。

「二人とも・・・大きくなって・・・!」
「・・・それは良いんだけどな。何故にこれでばれないのか・・・」
娘達の成長をこの目で見たいというクイントに付き合わされたは、道路の片隅に置かれたダンボール箱の中で溜息をつく。
「何を言っているの君。ダンボール箱は最高のスニーキングツールじゃない。ほら警邏中の管理局員も気付いてない」
「・・・それでいいのか時空管理局」
 このあと二人は見つかることもなく、クイントは娘の成長を満面の笑みで観賞したという・・・



 【成長しない理由】


「なあジェイルよ」
「何かね君」
「この資料を見る限りタイプゼロは成長しているんだが、チンク達は成長しないのか?」
「うむ。タイプゼロはそもそもプロトタイプだ。戦闘機人製造の足がかりとするべく作られたので
兵器としての性能は求められていないのだよ」
「ほお」
「しかしナンバーズ達は兵器としての性能が求められていたため成長もしなければ老いる事もない。
 素体を作る時に成長させた状態から機人化を行ったのはその方が都合が良いからでね。
 そもそも兵器が経年劣化するならともかく老いて使い物になりませんというのはナンセンスだろう」
「となると彼女達はケアさえ続ければ生き続ける枯れない花と言う事なのか」
「その通りだ。まあ殺されれば死ぬが寿命という概念は無いといって良い。今の姿のまま固定されているのだよ」
「・・・まあなんだ。理由は分かったが、ジェイル、うしろうしろー」
「ふむ?」
「・・・私はこのままと? この幼い体がいつか成長すると思い牛乳を飲んだり色々とがんばっているのは全て
無駄であると?」
「ち、チンク!? なぜこんなどす黒いオーラを!?」
「あー・・・妹達のほとんどがスタイル良いのに自分はとか、この体のままで俺に満足してもらえるのかとか
結構長い時間悩んでたみたいなんだが」
「べ、別に構わないのではないか!? ほら貧乳はステータスだとどこぞのじょしこーせーが」
「・・・ドクターのばかああああああああああああ!!!!」
「ぬおおおおお!? スティンガーは止めたまえ! ぬあっ! 飛針まで!? くあっ! この体に巻きついたのは鋼糸!
 はっ! 待ちたまえチンクデトネイターはぎゃああああああああああああああああああ!!!!!!」

その後は絶望したチンクを慰める為に一晩かけてどれだけ愛しているかを実地で証明したらしい。
それ以来チンクは自分の体型へのコンプレックスが無くなったそうな。

「ところで、ちゃんはロリコンなんじゃないの?」
「それは無いわよ。でないと――――」
「・・・う、ウーノ姉様? 何か知ってるんですの?」
「なんでもないわよ。ふふっ♪」
「ま、まさかウーノ姉様。ちゃんと!?」



【猫のいる風景】


クアットロの愛猫である白猫ブランシュ。クアットロは彼女を可愛がるあまり
写真や動画を撮ってブログに掲載する、などということをやっていた。
これはそんな風景の一幕。

ちゃん。ブーちゃん見なかった?」
「ブー? いや見てないけど?」
 は食器の整理中だった。家族が多い彼等は必然的に食器も多い。食後の後片付けは一苦労である。
 今も奥のほうに突っ込んでいたものを掘り出して綺麗に拭いている。クアットロはその熟練の手つきをなんとなく
眺めて、猫探しを再開する。
「気ままな子だしあんまり心配はしてないんだけど、またなんか面白いポーズをとってたらと思うとぉ」
「ああ、それはよくわかる。この間ソファで大の字で寝てたなあ」
「野生の欠片もないわねぇ・・・」
 可愛いけど、という言葉はあえて言わない。そんな事言わずともわかっている。
 は猫の習性をなんとなく思い浮かべて、周りを見た。
「猫って生き物は狭い所なんかが好きなんだよな。ティッシュの箱に顔突っ込んでたりとか」
「クローゼットの隙間に入ってることもあったわねぇ・・・。うーん、何処にいるのかしらぁ・・・」
 クアットロは部屋の隅の方を調べ始めるが、は整理を続行して土鍋を取り出そうとすると、
「・・・・・・クアットロ」(小声)
「なあに? というかなんで小声?」
 振り向いたクアットロに、は土鍋の中を指差す。顔に?マークを浮かべながら覗き込むと・・・
「・・・か、カメラ。カメラ取ってこないと!」(小声)
「どうせだから興味ありそうな奴も連れてこい」(小声)
 土鍋の中で、ブランシュが丸まって眠っていた。サイズがジャストフィットしており居心地がいいのだろう。
 その後、クアットロが静かに激写しながら、ナンバーズや他の家族達は、観察するととても面白い猫の仕種に癒されるのだった。


おまけ

「はあ・・・かわいい・・・」
その女性は恍惚とした表情で呟いた。潤いの少ない職場で。今は仕事中なのだがつい気になってブログを見ているのだ。
ブログのタイトルは【ブーたんの日記帳】。フォウと言う管理人がやっているブログだ。彼女はこのブログの常連だった。
「ああ・・・猫飼いたいなあ・・・でも忙しいしなあ・・・」
彼女は息抜きにネットを巡回しているところで、このブログを発見した。白い猫の愛くるしい姿が子猫の頃から納められている。
一時期デブってしまったが、それでも可愛かった。今はダイエットで大分体型が改善されつつある。
時折紹介される家族が作ったと言う見事なスイーツもこのブログの人気の一つだ。レシピつきで紹介されるので料理の腕に
自信のある読者が自分で作って、その完成度に絶賛すると言う事があるらしい。そういうコメントを数多く見ている。
「・・・何をしている。仕事中だぞ」
「はっ! 申し訳ありません!」
あまりに集中しすぎて上司にお叱りを受けた。
いけないいけない、と何とか現実に戻ってくる。しかし気になる。相変わらず愛くるしい猫のとる珍妙なポ−ズに癒される
のだが、今回はおまけの動画が付いている。見たくてたまらない。そんな悶々としているところで休憩時間に入った。今なら
邪魔は無い。彼女は期待を込めてその動画を再生し、動かなくなった。
気になった上司がそれを覗くと、それは猫が土鍋に入って熟睡している動画だった。時々起きてしばらくうろうろした後、
再び土鍋に入って寝てしまった。しかもかなりくつろいでいる。別に猫に対して思い入れの無いその上司が彼女を見ると、
ぎょっとした。彼女は付き合いの長い、それこそ産まれた時から付き合いのあるその上司をして見たことの無いうっとりと
した表情で動画に見入っていた。

彼女の名はオーリス・ゲイズ。周りが年配の幹部ばかりで出会いどころか潤いも無く、猫とスイーツに心奪われつつある
妙齢の美女である。




【なのはのその後】


なのはが翠屋をついで2年。異変は起こった。
「―――うっ!!」
「なのは? ちょっとどうしたの!」
「店長!?」
 口を押さえて洗面所へダッシュするなのはを呆然と見やるアリサ以下翠屋の店員達。
 顔色が悪いものの晴れやかな表情で戻ってきたなのはを、アリサはいぶかしんで問い詰める。
「なのは?」
「あはは、ごめんみんな。ちょっとつわりが」
「「「――――――――――――――――――――――っ!!」」」
 激震が走った。あのナンパされても何処吹く風。難攻不落だったあのなのはが―――
「「「妊娠!?」」」
「ごめんねー。じつはもう4ヶ月で・・・」
「何で言わないの! つーか相手誰!?」
 アリサの問い詰めに、なのははついっと視線を逸らす。クロールどころかバタフライをしていそうなほどに
泳ぐ視線を見て、アリサの明晰な頭脳に何かが閃く!
「あんた・・・まさか!」
「あ、あはははー・・・ってアリサちゃん肩痛い! ミシメシって不穏な音が!!」

 丁度海鳴のさざなみ寮に来ていたチンクたちはアリサからの電話を受け、に詰問していた。
。どういうことだ? そしてティアナ。何処へ行く気だ」
「え、えっと・・・それは・・・」
「・・・すまん。アレは忘れさせて欲しいんだ・・・」
「・・・くぅん」
「・・・どうした久遠? なにかしっているのか?」
「お酒いっぱい飲まされて、意識朦朧なところを無理矢理」
「・・・ティアナ?」
「すいません・・・。唆されて便乗しました・・・」
「・・・被害者のは良いとして、ティアナ。ちょっと模擬戦しようか」
「い、いやああああああああああああっ!!!」
 その後、まだ子供のいないチンクはに迫ることが多くなったそうな・・・
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